35. Push 2を使用する
Ableton Push 2 は、メロディとハーモニー、ビート、サンプル、サウンド、ソング構成のハンズオンコントロールを提供する楽曲制作用の楽器です。 スタジオでは、Push 2 を使用するとハードウェアの操作だけで簡単にLiveのセッションビューにクリップを作成できます。 ステージでは、Push 2 はリアルタイムの演奏、ステップシーケンス、クリップローンチ用の強力な楽器として機能します。

Push 2 の動作のほとんどは、選択した モード と トラックの種類 に依存します。 Push 2 の操作をより簡単に学べるよう、この章では、いくつかの基本的なワークフローに沿って説明してから、Push 2 のコントロールすべてについて詳しく説明します。
また、Push 2 を使い始めるにあたり、参考になるビデオも数多く用意されています。 詳しくは、https://www.ableton.mom/learn-push/ をご覧ください。
35.1 セットアップ
付属の電源を接続して、USBケーブルでコンピューターに接続したら、Push 2 本体背面の電源ボタンで電源を入れます。 これ以降、Push 2 ハードウェアのセットアップはほぼ自動で行われます。 Liveが起動していれば、Push 2 をコンピューターのUSBポートに接続するだけで自動認識されます。 接続後はすぐにPush 2 を使用できます。 ドライバーをインストールする必要はなく、またLiveの環境設定から手動でPush 2 を設定する必要もありません。
AbletonがPush 2 のファームウェアアップデートをリリースすることがありますが、これはLiveのアップデートに含まれます。 新しいバージョンのLiveをインストールした後、初めてPush 2 を使用する際にファームウェアのアップデートを実行するようプロンプトが表示されます。 Push 2 がこのプロセスを説明します。
35.2 サウンドをブラウズ/ロードする
サウンドのブラウズとロードはPush 2 から直接行います。 Liveのブラウザーを使用する必要はありません。 この操作は、Push 2 のブラウズモードで行います。
Push 2 の[Browse]ボタンを押します。

ディスプレイはいくつかの列に分かれています。 初めて[Browse]モードに切り替えると、一番左の列にはブラウズしているデバイスのカテゴリや コレクションラベル が表示され、タグ付けされたブラウザー項目へすぐにアクセスできます。 右の各列には、次のサブフォルダー(ある場合)か、現在のフォルダーの内容が表示されます。 ディスプレイの上にある8つのエンコーダーを使用すると、プリセットとフォルダーを順にスクロールしたり、矢印ボタンでひとつずつ移動できます。

ディスプレイはナビゲート中に自動で拡張します。 ブラウザーで一番上の階層からLiveの「デフォルト」デバイスをロードして、 一番右にある2つの上ディスプレイボタンを使用すると、ブラウザーの階層を上下にすばやく移動できます。

デフォルトでは、ブラウザー内で公式のPackやLiveのCore Libraryのサンプルやプリセットを選択するとプレビューします。 プレビューのオン/オフは、[Preview]ボタンで切り替えられます。

プレビューのボリュームを調整するには、[Shift]ボタンを押しながら[Master]ボリュームエンコーダーを回します。


選択したアイテムをロードするには[Load]ボタンを押します。

ブラウザーモードの表示は、直前に選択したデバイスによって異なります。 インストゥルメントを使用している場合、ブラウズモードでは、差し替え可能なインストゥルメントを表示します。 エフェクトを使用している場合では、エフェクトが表示されます。 空のMIDIトラックから始めると、使用可能なすべてのサウンド、インストゥルメント、ドラムキット、エフェクト、Max for Liveデバイス 、VSTおよびAudio Unitプラグイン がディスプレイに表示されます。
35.3 ビートの演奏とプログラミング
Push 2を使用してビートを作成するには、まずノートモードに切り替えます。

次に、ブラウズモードを使用してブラウザーの[Drums]セクションに移動して、LiveのライブラリーからDrum Rackのプリセットのいずれかをロードします。
Drum Rackを含むMIDIトラックを使用する場合、Push 2 の 8x8 のパッドグリッドは[Layout]ボタンの状態に応じていくつかの異なる方法で構成されます。 このボタンを押すと、3種類のモードを順に選択します。

35.3.1 ループセレクター
ループセレクターのレイアウトを有効にすると、パッドは3つのセクションに分かれ、一度にパッドの演奏、ステップシーケンス、クリップ長の調整ができます。

16 あるDrum Rackのパッドは、LiveのDrum Rackと同じように 4x4 の一般的な配列に展開され、リアルタイム演奏を可能にします。 ディスプレイ内のコントロールとDrum Rack内のパッドはトラック色と一致するため、バリエーションのわずかな違いでもその状況が分かりやすくなります。 Drum Rackのパッド色は以下を示します。
- トラック色:このパッドにはサウンドが含まれています。
- トラック色(明るい色):空のパッドです。
- 緑:現在再生中のパッドです。
- 白:選択中のパッドです。
- 濃い青:ソロに設定されたパッドです。
- 灰色:このパッドはミュートされています。
使用するDrum Rackのパッドの数が多い場合、Push 2 のタッチストリップか[Octave Up][Octave Down]ボタンを使用すると、 16 パッド単位で上下に移動します。 [Shift]キーを押しながら、タッチストリップや[Octave Up][Octave Down]ボタンを使用すると、パッドを1行単位で移動できます。

[Layout]ボタンを長押しすると、一時的に 16 ベロシティレイアウト を開きます。 [Shift]を押したまま[Layout]ボタンを押すと、レイアウトの切り替えをロックすることもできます。 16ベロシティーレイアウトのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。
35.3.2 16ベロシティーモード
[Layout]ボタンを押して、[16 Velocities]レイアウトに切り替えます。 このモードでは、右下の 16 のパッドが、選択したDrum Rackのパッドのベロシティーを 16 段階で表示しています。 いずれかのベロシティーパッドを押すと、そのベロシティーでステップを入力します。

[Layout]ボタンを長押しすると、一時的に ループ長コントロール を開きます。 [Shift]を押したまま[Layout]ボタンを押すと、ループ長コントロールをロックします。 ループ長パッドのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。
35.3.3 64パッドモード
リアルタイムのドラムの演奏にも 8x8 のパッドグリッド全体を使用できます。 これは、スライス で作成したような、非常に大型のドラムキットを扱う際に便利です。 64 パッドモードに切り替えるには、もう一度[Layout]ボタンを押します。
64 パッドモードのレイアウトから、ループセレクターや 16 ベロシティーのレイアウトに切り替える場合、ステップシーケンスに使用する 16 パッドは自動変更されません。 特定の 16 パッドを表示したい場合は、タッチストリップや[Octave]キーを使用する必要があります。
[Layout]ボタンを長押しすると、一時的に ループ長コントロール が開きます。 また、[Shift]を押したまま[Layout]ボタンを押すと、ループ長コントロールをロックします。 ループ長パッドのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。
35.3.4 個別のドラムをロードする
ブラウズモードでは、ロードしたDrum Rack内で、個別のパッドを読み込んだり差し替えができます。 ブラウズする対象をDrum Rack全体と個別のパッド間で切り替えるには、[Device]ボタンを押してデバイスモードに入っているか確認してください。 これでトラック上のデバイスが表示されます。

デフォルトではDrum Rackを選択します。 代わりに個別のパッドを選択する場合はそのパッドを押して、次に2番目の上ディスプレイボタンを押します。 デバイス名の横にある四角のアイコンはパッドを示しています。

ここでもう一度ブラウズモードに入ると、選択したパッドのみに対してサウンドの読み込みや差し替えができます。 選択したパッドが点滅します。 ブラウズモードで他のパッドを押すと、ブラウズの対象として選択します。読み込んだDrum Rackの中にある複数のサウンドの読み込みや差し替えが簡単にできます。
選択した項目が読み込まれると、[Load]ボタンの名前が[Load Next]に変わります。 このボタンをもう一度押すと、リスト内の次の項目を読み込みます。これで楽曲に合うプリセットやサンプルをすぐに試せるようになります。 また、[Load Previous]ボタンで、リスト内の1つ前の項目を読み込みます。
演奏中は、発音させずにパッドを選択したい時もあるでしょう。 これを行うには、[Select]ボタンを押しながら、ドラムパッドかいずれかの 16 ベロシティパッドを押します。

Drum Rackの下ディスプレイボタンを押しても、発音させずにドラムパッドを選択できます。 ボタンを押すとDrum Rackが展開し、下ディスプレイボタンを使用すると、ドラムパッドを個別に選択できます。 左右の矢印キーで前後にあるパッドに移動します。

35.3.4.1 Push 2のパッドの追加オプション
Drum Rack内のパッドを他の場所にコピーするには、[Duplicate]ボタンを押しながらコピーしたいパッドを押します。

[Duplicate]ボタンを押しながら、ペースト先のパッドを押します。 なお、この操作でペースト先のパッドのデバイス(とそのサウンド)を置き換えますが、既にそのパッドに打ち込んであるノートは 置き換えません 。
パッドをひとつだけ選択している時は、1番目のエンコーダーを使って チョークグループの割り当て を調整したり、2番目のエンコーダーでパッドを移調できます。

ドラムを扱う時は、Push 2 のパッドを別々に色分けできます。 パッド色を変更するには、[Shift]を押しながらパッドを押します。 次に外周のパッドのいずれかをタップすると、その色を選択したパッド色に設定します。
カスタマイズしたパッドの色は、Liveセットに保存してロードもできますが、Liveの画面には表示されません。 Push 2 上でのみ表示されます。

35.3.5 ビートのステップシーケンス
パッドを押して選択すると、そのパッドのステップシーケンスが有効になります。
ステップシーケンサーでノートを録音するには、ステップシーケンサーのパッドを押すと、ノートをクリップ内の任意の場所に配置します。 ステップを押すと同時に、クリップが再生を開始します。 デフォルトでは、ステップシーケンサーの各パッドは 16分音符に相当しますが、このステップサイズは[Scene/Grid]ボタンで変更できます。

テンポを調整するには、[Tempo]エンコーダーを使用します。 エンコーダーを1クリック分回すと、テンポを1BPM単位で調整します。 [Shift]を押しながら調整すると、BPMを 0.1単位で設定します。

クリップを再生すると緑色のパッドが移動して、ステップシーケンサーのセクション内で現在再生中のステップを示します。 録音中は赤色のパッドが移動します。 すでにノートが配置されているステップを押すと、そのノートを削除します。 [Mute]ボタンを押しながらステップを押すと、ノートがオフになりますが、削除はしません。 [Solo]ボタンを押しながらパッドを押すと、そのパッドのサウンドをソロ再生します。

また、各ノートのベロシティーやタイミングは微調整できます。詳細は 「ステップシーケンスのオートメーション」 のセクションをご参照ください。
パターン全体を削除するには[Delete]ボタンを押します。 1つのパッドに含まれているノートをすべて削除するには、[Delete]を押しながら対象のパッドを押します。 [Delete]を押しながら、現在のパターン内でノートがひとつも録音されてないパッドを押すと、そのパッドからすべてのデバイスを削除します。

ステップシーケンサーのセクションでは、パッドの色が次の状態を示しています。
- 灰色:このステップにはノートがありません。
- クリップ色:このステップにはノートがあります。 高いベロシティーでは、より明るい色で表示されます。
- クリップ色(淡い表示):このステップにはノートがありますが、ノートがミュートされています。
- 消灯:ステップサイズに3連符を選択した場合、パッドの右2列が消灯します。 この場合、これらのパッドは無効となり、ステップの各行で先頭にある6つのパッドのみ使用可能です。

パッドを使ったループ長の調整について知るには、「ループ長を調整する」 のセクションをご参照ください。
35.3.6 リアルタイム録音する
Drum Rackのパッドを演奏することで、ドラムパターンのリアルタイム録音もできます。 リアルタイム録音するには、次の手順で行います。
- クリックを使って録音したい場合、[Metronome]ボタンを押してLive内蔵のクリックをオンにします。 メトロノームのボリュームを調整するには、[Shift]ボタンを押しながら[Master]ボリュームエンコーダーを回します。 Push 2 の他の切り替えボタンと同様に、メトロノームをオンにすると[Metronome]ボタンが点滅します。

- その後、録音ボタンを押すと録音を開始します。

Liveで 録音のカウントイン をオンにしている場合、Push 2 のディスプレイ上部にカウントダウンのバーが表示され、テンポに合わせて点滅します。 演奏開始の視覚的な目安として使用できます。

これでDrum Rackパッドでの演奏が、すべてクリップに録音されるようになります。 [Record]ボタンをもう1回押すと、録音を停止しますが、クリップは再生を続けます。 [Record]ボタンをさらにもう1回押すと、オーバーダブモードがオンになり、再生中のクリップに重ねて録音できます。 これ以降[Record]ボタンを押すと、再生とオーバーダブを順に切り替えます。 再生中はディスプレイ内に小さなプログレスバーが表示され、再生している各クリップの再生位置を表示します。
Pushのパッドはベロシティ・センシティブですが、ベロシティの感度を一時的に無効にしたい場合は、[Accent]ボタンを押します。 [Accent]をオンにすると、演奏したりステップシーケンスに追加したノートは、実際にパッドを押す強さに関係なくすべて最大ベロシティ(127)になります。

[Accent]を押してすぐ離した場合は、このボタンがオンのままになります。 [Accent]ボタンを押したままにすると、一時的にアクセントのついたノートをコントロールでき、指を離したときにボタンがオフになります。
16 ベロシティモードでは、いずれかの 16 ベロシティパッドをタップすると、選択したサウンドをそのベロシティで録音します。 なお、[Accent]はこの操作より優先されます。
[New]を押すと選択したクリップの再生を停止して、Liveは現在選択中のトラックに新規クリップを録音できるようになります。 こうすれば、新しいアイデアを録音する前に練習できます。 デフォルトでは、[New]を押すと 他の トラックで再生中のクリップすべてを新規シーンに複製して、再生は途切れることなく続きます。 この挙動を変更するには、Push 2 の ユーザー設定 でワークフローモードを変更します。

35.3.7 固定長録音
新規クリップのサイズをあらかじめ指定した長さにするには、[Fixed Length]ボタンを押します。

[Fixed Length]を押したままにすると、録音の長さを設定できます。

[Fixed Length]をオフにすると、新規クリップを録音するときに[Record][New][Play]のいずれかのボタンが押されるまで録音を続けます。
[Fixed Length]がオンの状態で録音を開始すると、選択した長さの空のクリップを作成して、その後、Liveのグローバルローンチクオンタイズにあわせて、このクリップの先頭から録音を開始します。 [Phrase Sync]がオンの場合、Push 2 は選択した長さを音楽フレーズとして扱います。録音は、クリップの中でそのフレーズの長さに対応した位置から開始されます。 たとえば、固定長を 4 小節に設定して[Phrase Sync]をオンにした場合、Liveのグローバルトランスポートが 7 小節目の位置で録音を開始したら、空の 4 小節クリップを作成して、そのクリップの 3 小節目から録音を開始します。
録音中に[Fixed Length]をオンにすると、録音を停止して、[Fixed Length]の設定した長さでクリップの末尾をループ再生します。
35.4 その他の録音オプション
35.4.1 リピート録音
Push 2 の[Repeat]ボタンをオンにすると、パッドを押し続けることで、ノートを一定のリズムで連続する再生や録音ができます。 これは、一定のハイハットのパターンを録音する時などに便利です。 パッドを押さえる力を加減すると、リピートするノートの音量が変わります。

リピートの速さは[Scene/Grid]ボタンで設定します。 なお、Push 2 は各トラックの[Repeat]ボタンの状態と設定を「記憶」しています。 [Repeat]ボタンを押してすぐ離すと、このボタンがオンのままになります。 ボタンを押したままにすると、指を離すまでの間だけノートリピートのオン/オフが切り替わります。
スイングノブを回すと、リピートするノートにスイングを適用します。 エンコーダーに触れると、スイングの量がディスプレイに表示されます。

35.4.2 クオンタイズ
Push 2 の[Quantize]ボタンを押すと、選択したクリップ内のノートがグリッドにスナップします。

テンポエンコーダーでテンポを調整

[Swing Amount]では、クオンタイズしたノートに適用するスイング量を設定します。 スイングの量は、[エンコーダー 1]または専用のスイングノブで調整します。
[Quantize To]ではノートがクオンタイズの対象となる直近のノートの値を設定して、[Quantize Amount]ではノートを元の位置からどの程度移動させるか設定します。
[Record Quantize]の上ディスプレイボタンを押してオンにすると、録音したノートを自動的にクオンタイズします。 録音クオンタイズ値を調整するには、[エンコーダー 5]を使用します。 なお、[Record Quantize]がオンの時に[Swing]を上げても、自動的にクオンタイズされたノートにはスイングを適用しません。
ドラムを扱う際、[Quantize]を押したままDrum Rackのパッドを押すと、クリップ内のそのパッドのノートだけクオンタイズがかかります。
35.4.3 アレンジメント録音
Liveのソフトウェア内で アレンジメントビュー にフォーカスしている時、[Record]ボタンを押すとアレンジメント録音のオン/オフを切り替えます。 アレンジメント録音がオンの間、Push 2 上のすべての操作がアレンジメントビューに記録されます。
また、Liveのセッションビューにフォーカスしているときは、[Shift]を押しながら[Record]ボタンを押すとアレンジメント録音をトリガーできます。 なお、アレンジメントビューにフォーカスしているときは逆の挙動となり、[Shift]を押しながら[Record]ボタンを押すと、セッション録音ボタンのオン/オフを切り替えます。
35.5 メロディやハーモニーを演奏する
ビートの作業が一段落したら、ベースラインやハーモニーのパートなど他の要素を作成しましょう。 セット内に追加のトラックがすでにあれば、下ディスプレイボタンか左右の矢印キーを使用すると、トラック間を切り替えます。

または、[Add Track]ボタンを押して新規トラックを追加できます。

トラックを追加するとPush 2 がブラウズモードになり、追加したいトラックの種類(MIDI、オーディオ、リターン)を選択でき、さらにオプションとして同時にデバイスを新規トラックにロードできます。

グループトラック内のトラックを選択している際に[Add Track]ボタンを押すと、新規トラックはすべてそのグループトラックに挿入されます。
トラックを作成した後、その色を変更できます。 これを行うには、[Shift]を押しながらそのトラックの下側のディスプレイボタンを押します。 次に外周のパッドのいずれかをタップすると、その色を選択したトラックの色に設定します。
インストゥルメントを含むMIDIトラックを使用する際、Push 2 の 8x8 パッドグリッドはノートの演奏用に自動設定されます。 デフォルトでは、グリッド上のノートはすべてCメジャーのキーです。 左下のパッドは C1 を再生します([Octave Up]と[Octave Down]ボタンでオクターブを変更できます)。 パッドは、1段上がるごとに4度高くなります。 また、パッドの右方向には、Cメジャーのスケールが順に並んでいます。
一番下の行で先頭の3つのパッドを使い、その後、その上の行で先頭の3つのパッドを使って、メジャースケールを再生してみましょう。 次の C まで続けましょう。

パッドの色は、以下を示しています。
- トラックの色:このノートはキー(例:C)のルート音です。
- 白:このノートはスケールに含まれる音ですが、ルート音ではありません。
- 緑:現在再生中のノートです(他のパッドが同じノートを再生している場合、そのパッドも緑に点灯します)。
- 赤:録音時に再生しているノートです。
三和音を演奏するには、グリッドの任意の場所で次のように押さえます。

[Layout]ボタンを長押しすると、一時的に ループ長コントロール を開きます。 また、[Shift]を押したまま[Layout]ボタンを押すと、ループ長コントロールをロックします。 ループ長パッドのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。
35.5.1 他のキーで演奏する
Push 2 の[Scale]ボタンを押すと、選択したキーやスケールを変更します。

上下のディスプレイボタンを使用すると、パッドグリッドで再生するキーを変更できます。 現在選択中のキーは白で表示され、他のキーのオプションは灰色で表示されます。
デフォルトでは、パッドやスケールの選択オプションではメジャースケールを表示します。 別のスケールに変更するには、エンコーダー 2 から 7 を使用します。 選択したスケールの種類がハイライト表示されます。

キーの変更に加えて、グリッドの配置レイアウトもさまざまに変更できます。
[Layout](エンコーダー 1)と [Direction] (エンコーダー 8)のコントロールは、連動してパッドグリッドの向きを設定します。 [Layout]のデフォルト設定は[4ths]、[Direction]のデフォルト設定は[Vert.]です。 この設定では、各パッドはその直下のパッドより4度高くなります。 [Layout]を[3rds]に変更すると、各パッドはその直下のパッドより3度高くなります。 [Sequent]レイアウトは、全てのノートを順番に並べます。 このレイアウトには重複するノートがないため、非常に広い範囲のノートが必要な場合に便利です。
[Direction]コントロールを[Horiz.]に変更すると、パッドグリッドが 90 度回転します。 [Layout]が[4ths]の場合では、各パッドはその左のパッドより4度高くなります。
[Fixed Off/On]:一番右の下ディスプレイボタンで固定モードのオン/オフを切り替えます。 固定モードをオンにすると、キーを変更してもパッドグリッドのノートの位置は変わりません。 つまり、左下のパッドは常にCを再生します。選択したキーにCが含まれない場合、左下のパッドはCに最も近いノートを再生します。 固定モードをオフにすると、パッドグリッドのノートの位置は、選択したキーのルート音を左下のパッドに配置するようシフトします。
[In Key/Chromatic]:左下ディスプレイのボタンで、[In Key]と[Chromatic]を切り替えます。 [In Key]を選択するとパッドグリッドが「折り畳まれ」、キーに含まれるノートのみ選択可能になります。 [Chromatic]モードでは、パッドグリッドにすべてのノートが含まれます。 キーに含まれるノートは点灯し、含まれないノートは消灯します。
スケールの設定はセットに保存されます。セットが読み込まれると、Push 2 はこの設定に戻ります。 いつも使う特定のキーやスケール設定がある場合、それらをデフォルトセット に保存できます。 その後にPush 2 を使用すると、新規セットはすべてこの設定で作成されます。
ドラムに使用できる リアルタイム録音のオプション は、[Accent]ボタン、 固定長録音 、 リピート録音 、 クオンタイズ を含め、すべてメロディーやハーモニーにも使用できます。 ただし、詳細な編集には次のセクションで説明するシーケンサーを使用します。
リアルタイムノートモードでは次の編集機能が使えます: 現在のループ内で同じピッチのノートすべてをすばやく削除するには、[Delete]を押しながら対象のパッドをタップします。
35.6 メロディやハーモニーのステップシーケンス
リアルタイムでの再生や録音に加え、メロディやハーモニーのステップシーケンスも可能です。 メロディックシーケンサーに切り替えるには、[Layout]ボタンを押します。 8x8 のパッドグリッドは次のように設定されます。

メロディックシーケンサーを使用する際、下の8行のパッドでクリップ内にノートを配置できます。 ループ長パッド を使用すると、ループ長を調整したり、追加ステップシーケンスページにアクセスできます。 [Layout]ボタンを長押しすると、1番目の行からループ長パッドに一時的にアクセスできます。
ループ長パッドをロックすることもできます。 これを行うには[Shift]を押しながら[Layout]ボタンを押します。 なお、Pushは各トラックの[Repeat]ボタンのロック/ロック解除状態を保存します。 ループ長パッドのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。
[In Key]を選択すると、各行は、現在選択したスケール内のピッチのいずれかに対応します。 [Chromatic]を選択すると、キーに含まれるノートが点灯し、含まれないノートは消灯します。 白色の行(デフォルトでは一番下の行)は選択したキーのルート音を示しています。 パッドの各列は、[Scene/Grid]ボタンで設定した分解能でのステップを示しています。
リアルタイム再生レイアウト同様、[Octave Up]や[Octave Down]ボタンを押すと使用可能なノートの範囲をシフトします。 また、タッチストリップを使ってもノートの範囲を変更できます。 オクターブ単位で範囲をシフトするには、[Shift]を押しながらタッチストリップで調整します。 [Shift]を押しながら[Octave]ボタンを押すと、スケール内を1つのノートずつシフトします。 調整すると、ディスプレイには現在の範囲が短く表示されます。
また、明るく点灯したタッチストリップは現在操作可能なノート範囲を示し、暗く点灯したタッチストリップは、このクリップに対応する範囲内のノートが含まれていることを示しています。
[Layout]をもう1回押すと、メロディックシーケンサー + 32 ノートレイアウト に戻ります。
「ステップシーケンスのオートメーション」 のセクションで説明したように、ノートの追加と削除に加えて、そのベロシティとタイミングの微調整も行えます。
35.6.1 ループ長を調整する
ループ長コントロールでは、クリップのループの長さを設定し、メロディおよびドラム用ステップシーケンサーで表示と編集を行う部分を指定できます。 各ループ長パッドは、それぞれステップシーケンサーの ページ を示しています。1ページの長さはステップの分解能によって異なります。 デフォルトの16分音符の分解能でドラムを扱う場合、一度にステップの2ページ(2小節分)を操作できます。 メロディシーケンサーレイアウトでは、8ステップからなる1ページ(2拍分)を一度に操作します。 ループ長を変更するには、いずれかのパッドを押しながら別のパッドをタップします。ループ長をちょうど1ページに設定するには、対応するパッドをすばやくダブルタップします。

なお、表示 されているページは、必ずしも 再生 しているページと一致しません。 ループ長を設定する際、ページが更新され、現在の再生位置(ステップシーケンサーセクションの緑色のパッドで示される)を常時表示します。 しかし場合によっては、この自動追従動作をオフにしたいこともあります。 たとえば、長めのループで1つのページを編集したいが、同時に、設定した長さでループを再生させたいとします。 その場合、そのページに相当するパッドを1回タップします。 これで、ループ長を変更せずに表示をそのページに固定できます。 また、左ページ/右ページボタンを押すと、前/次のページに移動できます。

自動追従をオンに戻すには、再生中のループをもう一度選択します。 なお、再生中のループ範囲外のページを1回押すと、そのページをループする設定に変わります。 自動追従をオンに戻すには、[Page Left]または[Page Right]のどちらかを押し続けます。
ループ長セクションのパッドの色は以下を示しています。
- 消灯:このページはループ外にあります。
- グレー:このページはループ内にありますが、現在ステップシーケンサーセクションには表示されていません。
- 白:このページはステップシーケンサーセクションに表示されていますが、再生中ではありません。
- 緑:現在再生中のページです。
- 緑:現在録音中のページです。
ループ長パッドにひんぱんにアクセスする必要がある場合、その位置にロックできます。 これを行うには[Shift]を押しながら[Layout]ボタンを押します。 なお、Pushは各トラックの[Repeat]ボタンのロック/ロック解除状態を保存します。 ループ長パッドのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。 また、左ページ/右ページボタンを押すと、前/次のページに移動できます。
シーケンサーページの内容を複製するには、[Duplicate]を押したまま複製元のページのループ長パッドを押し、複製先のページのループ長パッドを押します。 ペースト先の既存のノートは削除されず、コピーされたノートが上に重ねられます。 先にノートを削除するには、[Delete]を押しながら、そのページのループ長パッドをタップします。
35.7 メロディックシーケンサー+32ノート
メロディックシーケンサー+ 32 ノートレイアウトは、ステップシーケンスとリアルタイム演奏の両機能を組み合わせたものです。 1つのページ上から複数のオクターブやステップにアクセスできるため、このレイアウトはコードやハーモニーのシーケンスを考えるのに最適なレイアウトです。 長めのフレーズにも適しています。

35.7.1 32ノート
パッドグリッドの下半分を使うと、リアルタイムで演奏したり、ノートを選択してステップシーケンスを組むことができます。 各パッドは、現在選択中のスケールに含まれるピッチのいずれかに対応しています。 パッドを押すとノートを選択して再生します。 選択したノートは、トラックと同じ明るい色で示されます。
発音させずにパッドを選択するには、[Select]ボタンを押したままパッドを押します。
パッドの色は以下を示します。
- トラックの色:このノートはスケールのルート音です。
- トラック色(明るい色):選択中のパッドです。
- 緑色:現在再生中のパッド
- 白:このノートはスケールに含まれる音ですが、ルート音ではありません。
[Octave Up]や[Octave Down]ボタンを押すと、操作可能なノートの範囲がシフトします。 オクターブ単位で範囲をシフトするには、[Shift]キーを押しながらタッチストリップで調整します。 [Shift]キーを押しながら[Octave]ボタンを押すと、スケール内を1つのノートずつシフトします。 調整すると、ディスプレイには現在の範囲が短く表示されます。
64 ノートレイアウト同様、パッドグリッドの下半分のノートは[Scale]メニュー で調整できます。
35.7.2 シーケンサー
パッドグリッドの上半分のステップを押すと、選択中のノートすべてをそのステップに追加します。 ノートを含むステップはクリップの色で点灯します。
ステップを押し続けると、その中に含まれているノートを、パッドグリッド下部にトラック色の暗い色で表示します。 選択したノートを押すと、そのノートがステップから削除されます。
複数のステップを押し続けると、選択されているノートがそれらのステップすべてに追加されます。 [Duplicate]を押したままステップを押して、そのステップ内のノートをコピーし、別のステップを押すと、ステップシーケンサー内の新規ロケーションにペーストできます。
ステップシーケンサーのパッドの色は以下を示しています。
- クリップの色:このステップにはノートがあります。
- 緑:このステップは現在再生中です。
- 白:選択中のステップです。
- 明るい灰色:このステップにはノートがありますが、ミュートされています。
- 灰色:空のパッドです。
- 消灯:ステップサイズに3連符を選択した場合、パッドの右2列が消灯します。 この場合、これらのパッドは無効となり、ステップの各行で先頭にある6つのパッドのみ使用可能です。

ループ長パッド は、ループ長を調整したり、追加ステップシーケンスページにアクセスできます。 [Layout]ボタンを長押しすると、5番目の行からループ長コントロールに一時的にアクセスできます。

また、ループ長パッドも所定の位置にロックできます。 これを行うには、[Shift]を押しながら[Layout]ボタンを押します。 なお、Pushは各トラックの[Repeat]ボタンのロック/ロック解除状態を保存します。 ループ長パッドのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。 また、左ページ/右ページボタンを押すと、前/次のページに移動できます。

シーケンサーページの内容を複製するには、[Duplicate]を押しながら複製元のページのループ長パッドを押し、複製先のページのループ長パッドを押します。 複製先の既存のノートは削除されず、コピーされたノートが上に重ねられます。 先にノートを削除するには、[Delete]を押しながら、そのページのループ長パッドを押します。
35.8 サンプルを使用する
Push 2 では、パッドのサンプルをさまざまな方法で再生できます。 エンコーダーとディスプレイから直接サンプルのパラメーターを詳細かつ簡単にコントロールできます。 Push 2 のサンプル再生の機能を提供しているインストゥルメントはSimplerです。その機能の詳細は、「Simpler」 の章をご参照ください。
サンプルの使用を始めるには、新規MIDIトラックを追加するか、[Browse]を押して既存のMIDIトラック上でブラウズモードに切り替えます。 空のSimplerをトラックにロードすることはできますが、サンプルがないと再生できません。 Push 2 のディスプレイには、Simplerが空であり、サンプルのブラウズを勧めるメッセージが表示されます。

サンプルをロードしてデバイスビューに切り替えると、サンプルの波形がPush 2 のディスプレイに表示され、サンプル再生を簡単に調整できるいくつかのパラメーターも表示されます。 これは、Simplerのコントロールのメインバンクです。

デフォルトでは、Simplerはロードしたサンプルの長さに基づいて、一部のパラメーターを自動的に設定します。 たとえば、短いサンプルではトリガーすると1回再生して、長いサンプルにはループと ワープ が設定されます。 ワープするサンプルは、どのノートが再生されるかに関係なく、セットのテンポで再生されます。 オーディオトラック、ブラウザー、デスクトップからワープしたクリップをSimplerに動かすと、元のクリップで設定したワープとマーカーの設定は保持されます。 ワープの詳細については、「オーディオクリップ、テンポ、ワーピング」 の章をご参照ください。
Simplerがどのようにサンプルを扱うかを決める最も重要なパラメーターは、モードのコントロールで、Simplerの3種類の再生モードのいずれかを選択します。

- クラシック再生モード :Simpler使用時のデフォルトのモードで、ピッチのあるサンプルを使用して「一般的な」メロディやハーモニーの楽器の作成に最適化されています。 完全なADSRエンベロープを備え、ルーピングに対応しており、ノートが押さえている間はずっとサンプルをサステインできます。 クラシックモードはデフォルトではポリフォニックです。パッドグリッドは、他のピッチ要素のあるインストゥルメントを演奏するときと同じレイアウトを使用します。
- ワンショット再生モード :モノフォニック再生の専用モードで、単発のドラム音や短いフレーズのサンプルの使用に適しています。 このモードは簡略化したエンベロープを備え、ループ再生には対応していません。 デフォルト設定では、ノートをトリガーすると、ノートが押されている長さに関係なくサンプル全体を再生します。 ワンショットモードのパッドグリッドもこのメロディレイアウトを使用します。
- スライス再生モード :サンプルを非破壊にスライスして、パッドで各スライスを再生できるようにします。 スライスの作成や移動を手動で行うことができ、Simplerがスライスを自動作成する方法をさまざまなオプションから選択できます。 このモードは、ドラムブレイクなどのリズムのあるサンプルでの使用に最適です。
35.8.1 クラシック再生モード

クラシックモードでは、さまざまなサンプル位置コントロールにより、再生するサンプル部分が変化します。 たとえば、冒頭に無音部分が含まれるドラムブレイクをロードした場合、無音部分の後から再生をスタートできます。 [Start]コントロールでは、サンプル内で再生が開始する絶対位置を設定して、[End]コントロールは再生が終了する位置を設定します。 これらのパラメーターは、サンプル内の リージョン を指定します。 [S Start]と[Length]は、[Start]と[End]で有効になったサンプル全体の長さに対する割合をパーセントで示します。 たとえば、[S Start]値を50%に、[S Length]値を25%に設定してからパッドを押すと、[Start]と[End]値の間を4分割した3番目のリージョン(50~75%部分)が再生されます。 [S Loop Length]は、再生可能なサンプル([Start]と[End]の値で設定した範囲)のうち、ループ部分の割合を設定します。 なお、このパラメーターは、[Loop]がオンの場合にのみ有効です。
[Zoom]エンコーダーを調整すると、波形の一部分にズームします。 ディスプレイには、サンプル全体を示す画像と現在アクティブなリージョンが表示されます。 [Zoom]エンコーダーを右に回すとズームインします。 ズームするサンプルの部分は、直近に触ったサンプル位置コントロール([Start][End][S Start][S Length])によって決まります。
Simplerの上ディスプレイボタンを押すと、編集モードになります。 編集モードでは、下ディスプレイボタンでパラメーターの追加ページを選択し、上ディスプレイボタンで設定のオンとオフを切り替えます。 Simplerの上ディスプレイボタンをもう一度押すと、編集モードが終了します。

[Loop On][Loop Off]ボタンを押すと、パッドが押されている間サンプルをループさせるかどうか指定します。 [Warp as…] ボタンでは、[Start]と[End]の値の間でサンプルのワーピングを調整し、指定した小節数内で再生するようにします。 Liveは、サンプルの長さを基に最も妥当だと考えられる値を推測しますが、意図しない音になった場合は、[÷2]や[x2]ボタンで再生速度を2倍か半分にできます。
[Crop]はサンプルの[Start]と[End]位置の外側部分を削除して、[Reverse]はサンプル全体を逆再生します。 なお、[Crop]と[Reverse]の両方とも非破壊処理で、サンプルのコピーを作成してそのコピーを処理するため、元のサンプルは変更されません。
35.8.2 ワンショットモード

[One-Shot]モードでは、[Zoom][Start][End]の各コントロールと[Warp as…][÷2][x2][Crop][Reverse]の各ボタンは、クラシックモードと同じように動作します。
[Trigger]をオンにすると、サンプルの再生はパッドのリリース後も継続し、パッドを押している長さには影響されません。 サンプルの音量は、[Fade In]と[Fade Out]エンコーダーで調整できます。 [Fade In]ではパッドを叩いてからサンプルが最大音量に達するまでの時間を指定し、[Fade Out]ではサンプルリージョン末尾の前方でフェードアウトが始まる時間を指定します。 ワンショット・サンプルの再生をすぐに止めたい場合は、[Shift]を押したまま再生ボタンを押します。
[Gate]をオンにすると、サンプルはパッドのリリース後にフェードアウトを始めます。 [Fade Out]時間では、リリース後無音にフェードするまでにかかる時間を指定します。
[Transpose]エンコーダーでは、サンプルを上下 48 セミトーン(4オクターブ)の範囲で移調します。 なお、移調すると、選択したワープモードによってはサンプルの音色が大きく変わることがあります。 [Gain]エンコーダーでは、Simplerインストゥルメントの全体的なボリュームを設定します。
35.8.2.1 レガート再生
クラシックモードとワンショットモードでは、サンプルの再生位置を変更することなく、オンザフライでピッチを変更する独自の方法を備えています。 これは基本的に、クリップの レガートモード の演奏可能バージョンです。 この機能を有効にするには:
- 編集モードでは、2番目の下ディスプレイボタンを押すと、[Global]パラメーターバンクを表示します。
- [Glide Mode]パラメーターを[Glide]モードに設定します。
- [Voices]パラメーターを 1 に設定します。 なお、このパラメーターはクラシックモードでのみ使用できます。 ワンショットモードでは、再生は常にモノフォニックになります。
これで、パッドをレガートで演奏すると、再生位置を変えることなくサンプルを移調します。 最良の結果を得るためには、([Warp]パラメーターバンク内で)[Warp]をオンにしてください。 移調には[Complex Pro]ワープモードが最良の結果をもたらすことが多いですが、さまざまなワープモードを試して、使用するサンプルに適切なワープモードを見つけてください。
35.8.3 スライスモード

モードが[Slicing]の時は、[Zoom][Start][End]の各コントロールと、[Warp as…][÷2][x2][Crop][Reverse]の各ボタンは、クラシックモードやワンショットモードと同じように動作します。
スライスを作成する方法は[Slice By]セレクターで指定します。
- [Transient](トランジェント):スライスは、自動的にサンプルのトランジェント上に配置します。 [Sensitivity]エンコーダーでは、サンプル内のトランジェントレベルに対するSimplerの感度を指定し、これにより自動作成するスライスの数が決まります。 数値を上げるとスライス数が増えます(最大64スライス)。
- [Beat](拍):音価にあわせてスライスを配置します。 [Division]エンコーダーで、Simplerがサンプルのリージョンをスライスする音価を選択します。
- [Region](リージョン):均等に分割して時間でスライスを配置します。 [Regions]エンコーダーでは、等間隔に作成されるスライスの数を選択します。
- [Manual] :これを選択すると、スライスは自動的に配置されません。 代わりに[Pad Slicing]をオンにして、サンプルの再生中に空のパッドをタップすることで、スライスを手動で作成します。 手動でスライスを作成するには、以下の手順を行ってください。
- スライスを含むパッドをタップして、そのスライスから再生を開始します。
- このサンプルの再生が、スライスを追加したい位置(ドラムヒットなど)に到達したら、空のパッドのいずれかを押します。
- スライスがその位置に配置され、パッドにアサインされます。 この位置より後にあるアサイン済みのパッドはすべて、パッドグリッド上で「上方向に」シフトします。
- 思いどおりにループをスライスできたら、[Pad Slicing]をオフにします。
全てのスライスモードでは、スライスは左から右に4つごとのグループとなり、左下のパッドから順に配置されます。 以降 4つのスライスごとに上段の 4つのパッドに配置されます。 左半分のパッドグリッドがすべて埋まると、右半分の下から順に4つのグループとして配置されます。

デフォルトでは、スライスモードにすると、パッドグリッドは 64 パッドドラムレイアウトを使用します。 [Layout]ボタンを押すと、64 パッド、ループセレクター、16 ベロシティの各モードを順に選択します。
[Playback]エンコーダーでは、同時にトリガー可能なスライス数を指定します。 [Mono]はモノフォニックで、一度に1つのパッドのみ再生できます。 [Poly]に設定すると、複数のパッドを同時に再生できます。 [Through]に設定すると、再生はモノフォニックになりますが、いずれかのスライスをトリガーすると残りのサンプルリージョン内で再生を継続します。
[Trigger][Gate]スイッチの機能は、ワンショット再生モードの場合と同じですが、何が聞こえるかは、どの再生モードを選択したかによって異なります。
[Nudge]は、各スライスマーカーの位置を調整します。 これは、手動モードで作成したスライスを微調整する時に便利です。 ナッジの精度を上げるには、調整したいパッドをタップしてから、[Zoom]エンコーダーを使用して詳しく確認します。 非常に微細な調整には、[Shift]を押したまま[Nudge]を使用します。
[Split Slice]は、現在選択しているスライスの中央に新規スライスを作成します。 [Manual]モードの[Pad Slicing]で作成したスライスの微調整を行う際、[Nudge]と組み合わせて使うと便利です。
スライス(作成が手動と自動のどちらでも)を削除するには、[Delete]を押したまま対応するパッドを押します。
35.9 ノートモードのナビゲーション
トラックをいくつか作成したので、もう少し追加してみましょう。 しかし、既存のトラック間に移動して、これらのインストゥルメントとデバイスで音楽アイデアを練り続けたい場合もあります。 下ディスプレイボタンを使用して新しいトラックに直接移動するか、左右矢印ボタンを使用して前または次のトラックに順に移動します。

Push 2 ではMIDIトラックを選択すると、そのトラックを自動的にアームして、すぐに演奏可能になります。 Liveでは、トラックのアームボタンがピンク色になり、選択したことでアームされたことを示します。

トラックの下ディスプレイボタンボタンを押し続けるか、[Record]ボタンを押しながらトラックの下ディスプレイボタンを押すと、任意のトラックを手動でアームできます。
これは、たとえばPush 2 を使用してオーディオクリップを録音したい場合に便利です。 Liveでは、手動でアームしたトラックのトラックアームボタンは赤で表示されます。 Push 2 のディスプレイには、手動でアームしたトラックを特別のアイコンで表示します。

[Up/Down]矢印の挙動はワークフローモードにより決まります。この設定は、Push 2 の設定メニュー で行います。 どちらのモードでも、[Up/Down]矢印では、単一のシーンを上下に移動します。 [Scene]ワークフローでは、選択したシーンをトリガーします。 [Clip]ワークフローでは、選択したトラックのクリップのみをトリガーします。 他のトラックのクリップには影響しません。
ノートモードで[Up/Down]矢印を操作すると、再生がすぐにスタートし、トリガーされたクリップは、以前そのトラックで再生したクリップの再生位置を引き継ぎます。 なお、これはLiveでクリップを レガートモード に設定した場合と同じ挙動です。
35.10 インストゥルメントとエフェクトを使用する
[Device]ボタンを押すと、Push 2がデバイスモードになり、Liveのデバイスやサードパーティ製プラグインのパラメーターをPush 2 のエンコーダーでコントロールできます。

デバイスモードでは、上ディスプレイボタンで現在選択中のトラック内のデバイスを選択し、パラメーターの編集を有効にします。 現在選択中のデバイスは、ディスプレイでハイライト表示されます。

デバイスを選択したら、上ディスプレイボタンをもう一度押すと編集モードになります。 編集モードでは、下ディスプレイボタンで選択したデバイスのパラメーターの追加ページを選択します。

編集モードで、一番左の上ディスプレイボタンを押すとデバイスモードの一番上のレベルに戻ります。

Liveの Operatorインストゥルメント のような一部のデバイスでは、パラメーターが 8 ページを超える場合があります。 編集モードでこれらのデバイスを扱う場合、一番右の下ディスプレイボタンに矢印が表示されます。 このボタンを押すと追加ページにスクロールして、一番左の下ディスプレイボタンを押すと戻ります。

35.10.1 デバイスを追加、削除、並び替えする
MIDIエフェクトやオーディオエフェクトなどの追加デバイスをトラックにロードするには、[Add Device]ボタンを押します。 ブラウザーが開き、現在のトラックにロード可能なすべての種類のデバイスが表示されます。

[Add Device]ボタンでインストゥルメントもロードできますが、これはブラウズモードと同じように機能することに注意してください。トラックにすでに存在しているインストゥルメントを置き換えます。
ブラウズモードと同様に、エンコーダーや矢印キーを使用してブラウザー内のデバイス間で移動し、[Load]ボタンで選択したデバイスやプリセットをロードします。 デバイスは前に選択したデバイスの右にロードされますが、MIDIエフェクトは常にトラック内のインストゥルメントの前に置かれ、オーディオエフェクトは常にその後に置かれます。
デバイスを削除するには、[Delete]ボタンを押しながらデバイスに対応する上ディスプレイボタンを押します。

デバイスを(削除しないで)無効にするには、[Mute]ボタンを押しながらそのデバイスに対応する上ディスプレイボタンを押します。 無効になったデバイス(とそのパラメーターすべて)は、ディスプレイ上で灰色に表示されます。
無効になったデバイスを再び有効にするには、もう一度[Mute]ボタンを押しながらデバイスに対応する上ディスプレイボタンを押します。
ミュートボタンを長押しするとロックします。 その後ミュートボタンを離して、対応する上ディスプレイボタンを押すと、デバイスのオン/オフを切り替えます。 ミュートボタンをもう一度押すとロックを解除します。
MIDIエフェクトやオーディオエフェクトを、トラック内のデバイスチェーン内の別の位置に移動するには、エフェクトに対応する上ディスプレイボタンを長押しします。 その後、8 つのエンコーダーのいずれかを使用してデバイスを新しい位置にスクロールしたら、上ディスプレイボタンから指を離します。
35.10.2 ラックを使用する
インストゥルメント、ドラム、エフェクトの各ラック では、複数のデバイスチェーンをひとつのデバイス内に内包できます。 Push 2 のディスプレイでは、ラックは他のデバイスとは異なる特別なアイコンで表示されます。


ラックを開くには、対応する上ディスプレイボタンで選択します。 その後、このボタンをもう一度押します。 ラックが展開し、現在選択中のチェーン内にあるデバイスが表示されます。 ディスプレイには展開したラックが表示され、下線が含まれるデバイスの最後まで延びています。 選択したラックの上ディスプレイボタンを押すたびに、開閉状態が切り替わります。 なお、Drum RackはPush 2 で折りたたむ/展開することができません。 Push 2 のディスプレイには、Live内部での設定に従って折りたたまれた状態か展開された状態で表示されます。

ラックが選択すると、8つのエンコーダーでラックの マクロコントロール を制御します。 ラックを開いたら、対応する上ディスプレイボタンを押すと、ラックに含まれている デバイスのいずれかを選択できます。 別のデバイスを選択すると、エンコーダーはそのパラメーターをコントロールするようになります。

複数のチェーンを持つラック内で、追加したチェーンのデバイスを開くには、ラックの上ディスプレイボタンを長押しします。 ラックのチェーンはディスプレイの一番下に表示され、対応する 下ディスプレイボタンから選択します。

35.11 トラックコントロールとミキシング
[Mix]ボタンを押すと、エンコーダーを使用してボリューム、パン、センドをコントロールできます。

[Mix]ボタンを押すたびに、トラックミックスモードとグローバルミックスモードが切り替わります。 トラックミックスモードでは、最初から2つの上ディスプレイボタンで、選択したトラックのミックスパラメーターと、そのトラックの入出力のルーティングオプションを選択します。 下ディスプレイボタンはトラックの選択に使用します。 [Mix]を選択すると、エンコーダーは現在選択中のトラックのボリューム、パン、センドの各レベルを調整します。

微調整するには、[Shift]を押しながらエンコーダーで調整します。
セットに7つ以上のトラックが含まれる場合、右から2つの上ディスプレイボタンが矢印に変わり、使用可能なパラメーターを左または右方向にシフトできます。

[Input & Output]を選択すると、トラックのルーティングやモニタリングオプションをすべてエンコーダーから調整できます。

グローバルミックスモードでは、表示された8つのトラックのボリューム、パン、センドの各レベルをエンコーダーで調整します。 上ディスプレイボタンで、コントロールするパラメーターを選択します。

セットに6つ以上のリターントラックが含まれる場合、右から2つの上ディスプレイボタンが矢印に変わり、使用可能なパラメーターを右方向にシフトできます。 ボリュームとパンは常に表示されます。
セットに8つを超えるトラックが含まれる場合、左右の矢印キーで表示するトラックを左や右方向にシフトできます。
メイントラックを選択するには、[Master]ボタンを押します。 [Master]をもう一度押すと、直前に選択したトラックに戻ります。

なお、グローバルミックスモードの時に 分割ステレオパンモード が有効な場合、現在のパン値は表示されますが、パンダイヤルは使用できません。 トラックミックスモードでは、有効なパンモードによって、パンコントロールかステレオパンスライダーが表示されます。
35.11.1 ラックとグループトラックのミキシング
Push 2 のディスプレイでは、グループトラックと、Instrument RackやDrum Rackを含むトラックには、他のトラックと区別する特別なアイコンで表示します。

このタイプのトラックは展開することが可能で、ミックスモードでその内部のトラックとチェーンをコントロールできます。 これらのトラックを展開するには、そのトラックの下ディスプレイボタンで選択します。 その後、このボタンをもう一度押します。 グループトラックやラックが展開し、その内部のトラックやチェーンを表示します。 展開されたトラックでは、トラックまたはチェーンの最後まで延びる下線がディスプレイに表示されます。 選択したトラックの下ディスプレイボタンを押すたびに、開閉状態が切り替わります。

左右の矢印キーを使用すると、展開後ディスプレイ外側に押し出された追加チェーンやトラックにアクセスします。 展開されたDrum Rackを使う時は、[Select]を押しながらパッドをタップすると、Drum Rackのミキサー内のパッドにジャンプします。 この方法を使うと、大規模なDrum Rackでミックスすることが簡単になります。
35.12 オートメーションを記録する
デバイスやミキサーのパラメーターに行った変更は、オートメーションとしてクリップに記録できます。 オートメーションは、クリップ再生中に時間軸に沿ってサウンドを変更させることができます。 オートメーションを記録するには、Push 2 の[Automate]ボタンを押します。ボタンが赤く光ります。

このボタンは、Liveのセッションでオートメーションのアームボタンのオン/オフを切り替えます。 オンにすると、クリップの一部としてPush 2 のエンコーダーになされた変更が記録されます。 パラメーター変更の記録が完了したら、[Automate]ボタンをもう一度押し、オフに切り替えます。 特定のパラメーターの記録を削除するには、[Delete]ボタンを押しながら、そのパラメーターに対応するエンコーダーにタッチします。 パラメーターにオートメーションが記録されていない場合、[Delete]を押しながらエンコーダーにタッチすると、そのパラメーターがデフォルト値にリセットされます。
オートメーションが記録されたパラメーターは、ディスプレイのパラメーターの横に白い点が表示されます。 オーバーライド(録音中以外にパラメーターを手動で調整)されたパラメーターは、灰色の点で表示されます。

手動で無効にしたオートメーションをすべて再び有効にするには、[Shift]ボタンを押しながら[Automate]ボタンを押します。
35.13 ステップシーケンスのオートメーション
ドラムステップシーケンサーとメロディックステップシーケンサーの両方で、選択したステップのパラメーターのオートメーションを設定できます。
使用可能なパラメーターは、現在のディスプレイモードにより異なります。
クリップモードでは、1つまたは複数のステップを押し続けると、ノート固有のパラメーター にアクセスします。
デバイスモードまたはミックスモードでは、1つまたは複数のステップを押し続けると、選択したステップのみに対して、デバイスやミキサーのオートメーションを作成したり編集できます。 ステップを押しながらエンコーダーを動かすと、そのステップが示すタイムのみに、パラメーターのオートメーション値を調整します。 このステップ単位のオートメーションは、ステップにノートが含まれているかいないかに関係なく、あらゆるステップに対して作成できます。
35.14 クリップモード
クリップモードでは、選択したクリップのさまざまなパラメーターを調整できます。

オーディオトラックを使用するときに、何のクリップも選択していない場合は、Pushがユーザーにサンプルをロードするよう促します。

ディスプレイの色はクリップの色を反映し、クリップ名は左上隅にハイライト表示されます。 一部の調整可能なパラメーターは、選択したクリップの種類により変化します。
Drum Rackを含むMIDIトラックでは、ノートはそれぞれのパッド色で表示されます。 すべてのMIDIトラックで、各ノートのベロシティは色の濃淡で示されます。

選択したトラックでクリップが再生中の場合、クリップのソングポジションに従って、ディスプレイが自動的にスクロールします。
MIDIクリップとオーディオクリップの両方で、ループ再生のオンとオフを切り替えるには、2番目の上ディスプレイボタンを押します。 [Loop]をオンにすると、クリップ内のループが開始する位置を示す[Loop Position]を設定できます。 [Loop Length]ではループの長さを設定します。その長さは[Loop Position]を起点にして小節数や拍数で指定します。 [Start Offset]を設定すると、ループの開始位置ではなく、別の場所から再生を開始します。 [Loop Position]と[Start Offset]が同じ位置にある場合、[Loop Position]を動かすと[Start Offset]も一緒に移動します。 [Loop]をオフにすると、[Start]と[End]の位置を変更できます。 クリップをローンチした時に、この範囲が(1回だけ)再生されます。
[Shift]を押しながらこれらのコントロールを調整すると、16音符単位で調整できます。
1番目のエンコーダーでサンプルをズームインまたはズームアウトできます。 ズームする位置は、最後に触れたエンコーダー([Start][Length][Length]など)が中心になります。

オーディオクリップを操作する場合、クリップのワープモード、ゲイン、トランスポーズも設定できます。 [Shift]を押しながら[Transpose]を調整すると、セミトーン単位でなくセント単位で調整します。 なお、この操作はLiveのクリップビュー内の[Detune]パラメーターも調整します。
35.14.1 クリップモードでMIDIトラックを使用する
クリップモードでMIDIトラックを使用すると、Push 2 で演奏したりシーケンスを組んだMIDIの表示や調整ができます。
ディスプレイは、現在選択中のパッドレイアウトに応じて変化します。
クリップモード で使用できる[Zoom][Start][End]や[Loop]の各コントロールに加えて、すべてのパッドレイアウトには追加の[Crop]コントロールがあります。このコントロールでは、選択したループの外側にある部分を削除します。
35.14.2 リアルタイム演奏レイアウト
64 ノート、64 パッド、64 スライスの各レイアウトを使用してリアルタイム演奏を録音する際、クリップモードのディスプレイには入力したMIDIノートを表示して、既存のノートすべてを同時にディスプレイ内に表示できるようビューを調整します。 なお、この「折りたたみ」表示は セッションモード にも表示されます。

35.14.3 シーケンサーレイアウト
メロディとドラムのステップシーケンサーのレイアウトでは、ディスプレイに表示された半透明の白いボックスがシーケンス可能なエリアを示します。 これは、ノートの追加、削除、調整ができるパッド上のエリアを示しています。

それぞれのシーケンス可能なエリアは、1ページ分のステップに相当します。 ディスプレイの左端のボックスは、シーケンス可能なエリアがあるピッチ範囲を示しています。
ノートが追加されるにつれて、ディスプレイの左端に線が表示されます。 これらの線は、どのピッチ範囲にノートが含まれているかを示しています。 これらのインジケーターを使用すると、コンピューターの画面を見ることなく、簡単にノートを探して編集できます。
ノートが多く含まれているピッチ範囲は、より太い線で示されます。

35.14.3.1 メロディックシーケンサー
メロディックシーケンサーレイアウトは、各ページに8つのノート範囲があります。 シーケンス可能なエリアは、ループ長パッドや左右の[Page]ボタンで横方向に移動し、[Octave Up/Down]ボタンやタッチストリップで縦方向に移動できます。
35.14.3.2 メロディックシーケンサー+32ノート
このレイアウトでは、クリップ内のノートすべてを表示できるようディスプレイを調整します。 クリップ内にあるノートを選択すると、そのシーケンス可能なエリアをディスプレイ上でハイライト表示します。 これにより、選択したノートを含むステップをすばやく探して編集できます。 シーケンス可能なエリアは、ループ長パッドや左右の[Page]ボタンで横方向に移動できます。

ドラム/スライスのループセレクターと 16 ベロシティ
ループセレクターと 16 ベロシティレイアウトでは、選択しているパッドのみ表示します。 シーケンス可能なエリアは、ループ長パッドや左右の[Page]ボタンで横方向に移動して、別のパッドを選択すると縦方向に移動できます。
35.14.4 ノート固有のパラメーター
クリップモードでいずれかのシーケンスレイアウトを扱う際、各ステップのノート設定を調整できます。 これらの設定を開くには、ステップを長押します。 ディスプレイがそのステップを含むページにズームして、コントロールをそのステップのノート設定に切り替えます。 選択したステップ内に含まれるノートがハイライト表示されます。

その後、対応するエンコーダーで次の調整が行えます:
- ノートのタイミングを前後にナッジ。 表示された値は、ノートが前のグリッド線からどれくらい離れているかをパーセンテージで示しています。 負の値はノートがグリッド線の前にあることを示しています。
- 選択したノートの長さを粗調整。
- 選択したノートの長さを微調整。
- 選択したノートのベロシティを変更。
ノート固有のパラメーターも複数のステップに対して同時に調整できます。 これを行うには、調整したいパッドすべてを押さえたまま、エンコーダーで調整します。 ディスプレイには、選択したステップの値の範囲が表示されます。
また、[Nudge][Length][Velocity]を任意の値にしたノートを作成するには、空のステップを押しながら、これらのエンコーダーでいずれかパラメーターを調整します。
ドラムを扱う場合、[Select]ボタンを押しながらパッドを押すと、エンコーダーを使ってそのパッドが再生するノートのナッジ、長さ、ベロシティを調整できます。
35.15 Liveのセッションビューをコントロールする
Push 2 の[Session]ボタンを押すと、セッションモードに切り替わります。 [Session]ボタンを押し続けると、その間一時的にセッションモードに切り替わります。 ボタンを離すと、ノートモードに戻ります。 同様に、セッションモードで[Note]ボタンを押し続けると、ノートモードに一時的に切り替えられます。

セッションモードでは、8x8 のパッドグリッドでクリップをローンチして、[Scene/Grid]ボタンでシーンをローンチできます。 パッドを押すと、Liveセッションビュー内でパッドに相当する位置のクリップをトリガーします。 トラックを選択した場合、このボタンを押すと新規クリップを録音します。
パッドは、その状態に合わせてさまざまな色に点灯します。
- 再生中または停止中のクリップ色は、すべてパッドにそのまま反映されます。
- 再生中のクリップは、それぞれの色で点滅します。
- 録音中のクリップは、赤とクリップ色で点滅します。
クリップの色はセッションモードで変更できます。 これを行うには、[Shift]を押しながらクリップを含むパッドを押します。 次に外周のパッドのいずれかを押すと、その色を選択したパッドの色に設定します。
[Mute]や[Solo]のボタンを押すと、現在選択中のトラックがミュートまたはソロになります。 [Mute]または[Solo]を押したまま、いずれかのトラックの下ディスプレイボタンを押すと、そのトラックがミュートまたはソロになります。 [Mute]や[Solo]のボタンを長押しするとロックします。 ロックした後は、下ディスプレイボタンを押すだけで、該当のトラックで[Mute]や[Solo]のオン/オフが切り替わります。 [Mute]または[Solo]ボタンをもう一度押すと、ロックが解除されます。
[Stop Clip]ボタンを押すと、現在選択中のトラックで再生しているクリップが停止します。 [Stop Clip]を押しながら、いずれかのトラックの下ディスプレイボタンを押すと、そのトラックのクリップの再生を停止します。

[Stop Clip]ボタンを長押しするとロックします。 ロックした後は、停止したいトラックの下ディスプレイボタンを押すだけでクリップを停止できます。 [Stop Clip]がロックされていると、現在クリップを再生しているトラックの下ディスプレイボタンが点滅します。 [Stop Clip]をもう一度押すとロックが解除されます。
すべてのクリップを停止するには、[Shift]を押しながら[Stop Clip]を押します。
Push 2 にはソフトウェア上で何が起きているか表示されますが、ソフトウェアにもこのハードウェアの動作が反映されます。 Push 2 のパッドでコントロール中のクリップスロットは、Liveでは赤い枠線で表示されます。
コピーするには、[Duplicate]ボタンを押しながらクリップを押します。 [Duplicate]を押したまま別のクリップスロットを押すと、クリップがそのスロットにペーストされます。
矢印キーと[Shift]ボタンを使用すると、より広い範囲で8x8のグリッドを操作できます。
- 矢印キーの上または下を押すと、シーンを1つずつ上下に移動します。 [Octave Up]や[Octave Down]を押すと、8シーン単位で上下に移動します。
- 左右の矢印キーを押すと、トラックを1つずつ左右に移動します。 左右の[Page]ボタンでは、8トラック単位で移動できます。
クリップモードにフォーカスしてセッションモードを操作している間、表示が「折りたたまれ」ます。 つまり、クリップ内のすべてのノートは常にディスプレイに収まります。 クリップ内のすべてのノートが表示されるため、ローンチ前でもクリップをすぐに識別できます。 ローンチしないでクリップを選択するには、[Select]ボタンを押しながらそのクリップを含むパッドを押します。
外部ソース(MIDIシーケンサーやMIDIキーボードなど)からMIDIの録音中は、折りたたまれたディスプレイが入力されたノートすべてを表示します。
セッションモードでは、[Layout]ボタンを押したままにすると、一時的にセッションオーバービュー(後述)が開きます。
35.15.1 セッションオーバービュー
Push 2 のセッションオーバービューでは、コンピューターの画面を見ないでLiveセット全体をすばやく確認できます。
[Layout]ボタンを長押しすると、一時的にセッションオーバービューが開きます。このビューでは、パッドグリッドがズームアウトして、セッションビュー全体を表示します。 また、[Shift]を押しながら[Layout]ボタンを押すと、表示をセッションオーバービューにロックできます。 セッションオーバービューのロックを解除するには、[Layout]ボタンをもう一度押します。
セッションオーバービューでは、1つのパッドが8シーンx8トラックのブロックを示して、64 シーンと 64 トラックのマトリックスを構成しています。 パッドを押すと、セッションビュー内でそのパッドのセクションがフォーカスされます。 たとえば、横3行目/縦1列目のパッドを押すと、トラック 1-8/シーン 17-24 を拡大表示します。 また、シーンローンチボタンはそれぞれ 64 シーン(セット内にある場合)のブロックを示します。
セッションオーバービューでは、色分けが多少異なります。
- 白:現在選択中のクリップブロックです。 ソフトウェア内では赤い枠線で囲まれて表示されます。
- 緑:そのクリップブロック内には再生中のクリップがあります(選択したクリップブロックとは限りません)。
- 色なし:この範囲内にトラックやシーンはありません。
35.16 Setupメニュー
[Setup]ボタンを押すと、明るさの調整、Push 2 のベロシティレスポンスの感度、その他の項目を設定できます。


[Pad Sensitivity]を上げると、より弱い力でより高いベロシティをトリガーできます。 [Pad Sensitivity]を 10 に設定すると、どのような入力ベロシティでも出力レベルが高くなり、0 に設定すると同じベロシティでも出力レベルが低くなります。 デフォルト(および推奨される)設定は 5 です。
[Pad Gain]は、全体的なベロシティカーブをブーストまたはカットします。 高い値に設定するとカーブがベロシティ範囲の上限に向かってシフトして、低い値を設定すると下がります。 このコントロールは、中程度のベロシティでより効果を発揮します。 デフォルト(および推奨の)設定は 5 です。
[Pad Dynamics]は、出力範囲にわたるベロシティ値の拡散を調整します。 10 に設定すると、ほとんどのベロシティで高い出力か低い出力となり、中間がほとんどありません。 0 に設定すると、([Pad gain]が 5 に設定されている前提で)ほとんどのベロシティで中程度の出力レベルになります。 デフォルト(および推奨の)設定は 5 です。
3つのベロシティコントロールの関係について理解する最も簡単な方法は、カーブのグラフィック表示の変化に注意することです。 押す力(入力)は横軸に表示され、出力レベルは縦軸に表示されます。
直線状のベロシティカーブを使用するには、[Pad Gain]を 4、[Pad Dynamics]を 7 に設定します。
[Display Light]ではPush 2 のディスプレイの明るさを調整し、[LED Brightness]ではパッドとボタンの明るさを調整します。 [LED Brightness]値を非常に低く設定すると、別の色に見えることがあります。 両コントロールともデフォルト(および推奨の)設定は 100% です。
[Workflow]オプションでは、[Duplicate]/[New]/ 上下の矢印ボタンを押した時のPush 2 の挙動を設定します。 音楽のアイデアを整理したい方法に応じてモードを選択します。 [Scene]ワークフロー(デフォルト)を選択すると、曲のアイデアはシーン単位でまとめられます。 [Clip]ワークフローでは、現在選択しているクリップのみを操作します。
[Scene]ワークフローの場合:
- [Duplicate]では、現在再生中のクリップすべてを含む新規シーンを作成します。再生中のクリップは、このシーンに引き継がれます。 この挙動は、Liveの[作成]メニューにある[MIDIをキャプチャ]や[シーンの取り込みと挿入]と同じです。
- [New]は[Duplicate]とほぼ同じ挙動ですが、選択中のクリップは複製されません。 その代わりに空のクリップスロットが用意され、選択中のトラックで新たなモチーフを作成できます。
- 上下の矢印ボタンでは、シーンをひとつずつ上下に移動します。 クリップの再生は、新規シーンにそのまま引き継がれます。
[Clip]ワークフローの場合:
- [Duplicate]を選択すると、現在選択しているクリップのコピーが次のクリップスロットに作成され、他のトラックのクリップの再生はそのまま継続します。 [Shift]を押しながら[Duplicate]を押すと、現在再生中のクリップすべてを含んだ新規シーンを作成します。
- [New]では、現在選択中のトラックに空のクリップスロットを作成します。 他のトラックのクリップには影響しません。
- 上下の矢印ボタンでは、シーンをひとつずつ上下に移動します。 現在選択中のトラックで再生しているクリップは、新規シーンで引き続き再生されます。 他のトラックのクリップには影響しません。
35.17 Push 2コントロールリファレンス
各ボタンとコントロールの機能について説明します。
[Tap Tempo]:1拍ごとに1回押すタイミングに、Liveセットのテンポが追従します。 Liveの環境設定[Record, Warp & Launch]で[タップテンポで再生を開始]がオンの場合、タップをカウントインにも使用できます。 4/4 拍子の場合では、4回タップすると、タップしたテンポでソングを再生します。 このボタンの上部にあるエンコーダーで、Liveのテンポを 1 BPM単位で調整します。 [Shift]を押しながら調整すると、BPMを 0.1 単位で設定できます。
[Metronome]:Liveのメトロノームのオン/オフを切り替えます。 右のエンコーダーでは、クオンタイズ、録音のクオンタイズ、[Repeat]が押されている時に適用するスイングの量を設定します。
[Delete]:ノートモードでは、このボタンで選択したクリップを削除します。 Drum Rackを使用している時、[Delete]を押したままパッドを押すと、クリップ内のそのパッドのノート(録音されているノートがない場合パッド自体)が削除されます。 セッションモードでは、[Delete]を押しながらクリップを押すと、そのクリップを削除します。 [Delete]を押しながら、選択したデバイスまたはトラックの上下ディスプレイボタンを押すと、そのデバイスまたはトラックを削除します。 [Delete]を押しながらエンコーダーに触れると、そのエンコーダーでコントロールしているオートメーションを削除します。 オートメーションが記録されていないパラメーターでは、[Delete]を押しながら対応するエンコーダーに触れると、パラメーターをデフォルト値にリセットします。 Simplerのスライス再生モードでは、[Delete]を押しながらパッドを押すとそのスライスを削除します。 Live内でアレンジメントビューがフォーカスされている場合に[Delete]ボタンを押すと、選択しているクリップを削除します。
[Undo]:直前の動作を取り消します。 [Shift]を押しながら[Undo]ボタンを押すと、取り消し動作を取り消し(やり直し)します。 なお、Push 2 の[Undo]ボタンは、Liveの[取り消し]機能に適用されるため、Push 2 で操作したかどうかにかかわらず、Liveセットで取り消しの動作が行われます。
[Mute]:現在選択中のトラックをミュートします。 [Solo]を押しながら別のトラックの下ディスプレイボタンを押すと、そのトラックがソロになります。 [Mute]を押したままDrum Rackのパッドを押すと、そのパッドをミュートします。 [Mute]を押しながらステップシーケンサーのステップを押すと、ステップが無効になります。 [Mute]を押しながらデバイスの上ディスプレイボタンを押すと、そのデバイスが無効になります。 [Mute]ボタンを長押しするとロックします。 その後[Mute]を離して、対応する上ディスプレイボタンを押すと、デバイスやトラックのオン/オフを切り替えられます。 [Mute]をもう一度押すとロックを解除します。
[Solo] — 現在選択中のトラックをソロにします。 [Solo]を押しながら別のトラックの下ディスプレイボタンを押すと、そのトラックがソロになります。 [Solo]を押したままDrum Rackのパッドを押すと、そのパッドをソロにします。 [Solo]ボタンを長押しするとロックします。 その後[Solo]ボタンを離して、対応する下ディスプレイボタンを押すと、トラックのソロのオン/オフを切り替えます。 [Solo]ボタンをもう一度押すとロックを解除します。
[Stop Clip]:現在選択しているトラックで再生中のクリップを停止します。 [Stop Clip]を押しながら、いずれかのトラックの下ディスプレイボタンを押すと、そのトラックのクリップの再生を停止します。 [Stop Clip]を押している間は、現在クリップを再生しているトラックの下ディスプレイボタンが点滅します。 [Stop Clip]をもう一度押すとロックを解除します。 [Shift]を押しながら[Stop Clip]を押すと、すべてのクリップが停止します。
[Convert]:現在のインストゥルメントやクリップを別の形式に変換します。 変換の詳細は、[Convert]を押した時に何を選択しているかにより異なります。
- Simplerを クラシックモードまたはワンショットモード で使用する場合、[Convert]を押すと、Drum Rackを含む新規MIDIトラックを作成して、Simplerのコピーが先頭のパッドに配置されます。 元のトラックにあった他のデバイスもすべて新規トラックにコピーされます。
- Simplerをスライシングモードで使用する場合、[Convert]を押すと、同じトラック上のSimplerが、各パッドにマッピングされたスライスをすべて含むDrum Rackに 差し替え られます。
- Drum Rackを使用する場合、[Convert]を押すと、選択したパッド上のすべてのデバイスを含む新規MIDIトラックを作成します。
- オーディオクリップを扱う場合、[Convert]を押すと、以下の2つから選択できます。
[Double Loop]:ループ内の素材を複製して、ループの長さを2倍にします。
[Quantize]:押して指を離すと、選択したノート(ノートを選択していない場合はクリップ内のすべてのノート)をクオンタイズします。 [Quantize]を押しながらドラムパッドを押すと、そのパッドのノートをクオンタイズします。 オーディオクリップでは、[Quantize]がトランジェントに影響します。 [Quantize]ボタンを長押しすると、クオンタイズ設定が開きます。 設定を変更したら、ボタンを1回押すと終了して、もう1回ボタンを押して変更を適用します。
[Duplicate]:[Scene]ワークフローでは、現在再生中のクリップすべてを含む新規シーンを作成します。 [Clip]ワークフローでは、現在選択中のクリップのコピーが次のクリップスロットに作成されます。他のトラックで再生中のクリップはそのまま再生を続けます。 [Duplicate]を押しながらDrum Rackパッドを押すと、Drum Rack内の新規ロケーションにコピー&ペーストします。 [Duplicate]を押しながら、トラック選択ボタンを押すとトラックを複製します。 セッションモードでは、[Duplicate]を押しながらクリップを押すと、そのクリップを複製します。 [Duplicate]を押したまま、別のクリップスロットを押すと、クリップがそのスロットにペーストされます。
[New]:このボタンを押すと、選択したクリップを停止して、Liveを新しい素材の録音に向けて準備します。 こうすれば、新しく録音を始める前に練習できます。
[Fixed Length]:オンにすると、新規作成したクリップの長さが固定した小節数になります。 オフにすると、新規クリップは、録音、[New]、再生/停止のいずれかのボタンが押されるまで録音を続けます。 このボタンを押しながら下ディスプレイボタンを使用すると、録音する固定長を指定します。 録音中 に[Fixed Length]をオンにすると、録音を停止して、[Fixed Length]で設定した長さでクリップの末尾をループ再生します。
[Automate]:Liveのオートメーション記録ボタンを切り替えます。 オンにすると、パラメーターの変更が再生中のセッションビューに記録されます。 [Shift]を押しながら[Automate]ボタンを押すと、手動で無効にしたオートメーションがすべて再び有効になります。 [Delete]を押しながら[Automate]ボタンを押すと、クリップ内のすべてのオートメーションを削除します。
録音ボタン:Live内でセッションビューにフォーカスしている場合、録音ボタンを押すとセッションクリップの録音を開始します。 [Record]ボタンをもう1回押すと、録音は停止しますが、クリップは再生を続けます。 [Record]ボタンをさらにもう1回押すと、オーバーダブモードがオンになり、再生中のクリップに重ねて録音できます。 録音ボタンを押しながらトラックの下ディスプレイボタンを押すと、そのトラックを手動でアームします。 Live内でアレンジメントビューにフォーカスしている場合、録音ボタンを押すと、アレンジメント録音のオンとオフが切り替わります。 また、Liveのセッションビューにフォーカスしているときは、[Shift]を押しながら[Record]ボタンを押すとアレンジメント録音をトリガーできます。 なお、アレンジメントビューにフォーカスしているときは逆の挙動となり、[Shift]を押しながら[Record]ボタンを押すと、セッション録音ボタンのオン/オフを切り替えます。
再生/停止ボタン:Liveのコントロールバーから再生と停止を切り替えます。 停止した状態で[Shift]を押しながら再生/停止を押すと、再生は開始せず、Liveのトランスポートが1.1.1に戻ります。
タッチストリップ:インストゥルメントのトラックを選択した場合、リアルタイム再生時はタッチストリップでピッチベンドまたはモジュレーションホイールアマウントを調整して、ステップシーケンス時は使用できるノートの範囲を調整します。 インストゥルメントのトラックを選択すると、デフォルトでピッチベンドが選択されます。 タッチストリップの機能を変更するには、[Select]を押しながらタッチストリップをタップします。 タップするたびに、ピッチベンドとモジュレーションホイールの機能が切り替わります。 モードを変更するたびに、ディスプレイに現在のモードを表示します。 ピッチベンドとモジュレーションホイール機能はインストゥルメントをリアルタイムで演奏している場合にのみ使用可能で、メロディックシーケンサーを使用する場合は利用できません。 Drum Rackのトラックを選択している場合は、タッチストリップでDrum Rackのバンクを選択します。
エンコーダーとディスプレイボタン:ディスプレイの上下にあるエンコーダーと2つのバンクからなる8つのボタンは、選択したトラックの種類、現在のモードなど、さまざまな要因で機能が変化します。 どのモードを選択しても、一番右のエンコーダーは必ずメイントラックのボリュームをコントロールし、[Shift]を押したままの場合では[Pre-Cue ]のボリュームをコントロールします。 [Shift]を押しながら8つのエンコーダーのいずれかを調整すると、そのエンコーダーでコントロール中のパラメーターを微調整します。
[Add Device]:ブラウズモードを開き、現在選択中のトラックに新規デバイスを追加します。 デバイスは前に選択したデバイスの右にロードされますが、MIDIエフェクトは常にトラック内のインストゥルメントの前に置かれ、オーディオエフェクトは常にその後に置かれます。
[Add Track]:Push 2 がブラウズモードになり、追加したいトラックの種類(MIDI、オーディオ、リターン)を選択でき、さらにオプションとして同時にデバイスを新規トラックにロードできます。 グループトラック内のトラックを選択している際に[Add Track]ボタンを押すと、新規トラックはすべてそのグループトラックに挿入されます。
[Master]:[Master]ボタンを押すと、メイントラックを選択します。 [Master]をもう一度押すと、直前に選択したトラックに戻ります。
[Scene/Grid]ボタン:これらのボタンは、セッションモードとノートモードのどちらを選択しているかによって、その機能が変わります。 セッションモードを選択すると、これらのボタンはセッションビューのシーンをローンチします。 [Select]ボタンを押しながら[Scene]ボタンを押すと、ローンチせずにシーンを選択します。 ノートモードを選択すると、[Scene/Grid]ボタンは、ステップシーケンサーグリッドのリズムの分解能を設定し、[Repeat]がオンの時はリピートの分解能を設定します。
[Setup]:押すと、輝度、Push 2 のベロシティレスポンスの感度、その他の 設定 を調整します。
[User]:Push 2 に内蔵されているすべての機能は、ユーザーモードでオフにできます。 このモードでは、Liveやその他のソフトウェアの別の機能をコントロールするようPush 2 をプログラムし直すことができます。 Push 2 の相対エンコーダーは、[Relative (2’s Comp.)]モードで最適に動作します。 このモードが選択されていることを確認するには、マッピング中にエンコーダーをゆっくり左に回します。
[Device]:押すとデバイスモードに入り、エンコーダーと上ディスプレイボタンを使用して、Liveの デバイスやサードパーティー製プラグイン のパラメーターをコントロールできます。 別のモードでは、長押しすると一時的にデバイスモードに切り替わります。 ボタンを離すと、前のモードに戻ります。
[Browse]:押すとブラウズモード に入り、トラックにインストゥルメントやエフェクトをロードできます。
[Mix]:[Mix]ボタンを押すたびに、トラックミックスモードとグローバルミックスモードが切り替わります。 トラックミックスモード では、選択したトラックのボリューム、パン、センドの各レベルをエンコーダーで調整します。 下ディスプレイボタンはトラックの選択に使用します。 別のモードでは、長押しすると一時的にミックスモードに切り替わります。 ボタンを離すと、前のモードに戻ります。
[Clip]:押すと クリップモード に入り、選択したクリップのパラメーターを調整できます。 別のモードでは、長押しすると一時的にクリップモードに切り替わります。 ボタンを離すと、前のモードに戻ります。
矢印キー:(セッションモードの場合)Liveセット内を移動して、(ノートモードの場合)トラックやシーン/クリップ間を移動します。 ブラウズモードでは、各矢印ボタンでブラウザー内のアイテム行間を移動します。
[Repeat]:リピートをオンにすると、パッドを押さえるとノートのトリガーを繰り返します。 [Scene/Grid]ボタンで、リピートするノートの音価を変更します。 [Repeat]を押し続けると一時的に有効になります。
[Accent]:アクセントをオンにすると、入力したノート(ステップシーケンスまたはリアルタイム再生)はすべて最大ベロシティで発音します。 [Accent]を押し続けると一時的に有効になります。
[Scale]:ノートモードがオンで、インストゥルメントのトラックを選択中の場合、このボタンを押すとパッドで演奏するスケールを選択できます。 このボタンは、Drum Rackのトラックの選択中や、セッションモードの場合は効果がありません。
- [Fixed: On/Off]:固定モードをオンにすると、パッドグリッドのノートの位置は、キーを変更しても変わりません。 つまり、左下のパッドは常にCを再生します。選択したキーにCが含まれない場合、左下のパッドはそのキーに含まれる最もCに近いノートを再生します。 固定モードをオフにすると、パッドグリッドのノートの位置は、選択したキーのルート音を左下のパッドに配置するようシフトします。
- [In Key][Chromatic]:[In Key]を選択するとパッドグリッドが「折りたたまれ」、キーに含まれるノートのみ使用可能になります。 [Chromatic]モードでは、パッドグリッドにすべてのノートが含まれます。 キーに含まれるノートは点灯し、含まれないノートは消灯します。
- スケール選択:上下のディスプレイボタンを使用して、パッドグリッドで再生するキーを変更できます。 別のスケールに変更するには、エンコーダー 2 から 7 を使用します。
[Layout]:押すとパッドグリッドのレイアウトが変わります。 セッションモードでは、[Layout]を押すと セッションオーバービュー のオンとオフを切り替えます。 ノートモードでは、レイアウトオプションは現在選択しているトラックの種類と、現在のモードにより異なります。
- インストゥルメントを含むMIDIトラック:ノートのリアルタイム演奏用のパッドグリッドの有効化と、メロディックステップシーケンサーの間で切り替えます。
- Drum Rack(スライシングモードではSimpler)を含むMIDIトラック:3セクションのパッドグリッド(リアルタイム再生、ステップシーケンシング、ループ長)と 64 パッドレイアウトの間で切り替えます。
[Note]:押すとノートモードになります。 オンにすると、現在選択中のトラックの種類により、パッドセクションの機能が変化します。 セッションモードでは、[Note]を長押しすると一時的にクリップモードに切り替わります。 ボタンを離すと、セッションモードに戻ります。
- インストゥルメントを含むMIDIトラック:パッドはノートを再生するか、Simplerがスライスモードの場合はサンプルのスライスを再生します。 [Layout]を押すと、リアルタイム演奏とステップシーケンサーを切り替えます。
- Drum Rackを含むMIDIトラック:ループセレクターレイアウトが選択されている場合、パッドグリッドは、左下の 16 パッドがDrum Rackの再生に、右下の 16 パッドがクリップのループ長の調整に、上4列がステップシーケンサーのコントロールにそれぞれ区分けされます。 [Layout]を押すと 16 ベロシティレイアウトに切り替わります。 ここでは、右下の 16 のパッドが、選択したDrum Rackのパッドのベロシティーを 16 段階で表示しています。 もう一度[Layout]を押すと 64 パッドレイアウトに切り替わり、8x8 のパッドグリッド全体でドラムを演奏できます。
[Session]:押すとセッションモードに入ります。 オンにすると、パッドグリッドは、Liveのセッションビューでクリップをローンチするよう変化します。 ノートモードでは、[Session]を長押しすると一時的にセッションモードに切り替わります。 ボタンを離すと、ノートモードに戻ります。
[Octave Up][Octave Down]:インストゥルメントのトラックを選択した場合、これらのボタンを使用すると、オクターブ単位で上下にシフトします。 Drum Rackを選択した場合、これらのボタンでDrum Rackのパッドビューを 16 パッドずつ移動します。 セッションモードでは、これらのボタンでセッションビューの表示を8シーン単位で上下にスクロールします。 追加のオクターブがない場合、このボタンは消灯します。
[Page Left][Page Right]:ドラムやメロディのステップシーケンサーを使用するときに、これらのボタンでステップのページを前後に移動します。 セッションモードでは、これらのボタンでセッションビューの表示を8トラック単位で左右にスクロールします。
[Shift]:[Shift]を押しながら他のボタンを押すことで、追加機能を選択します。 [Shift]を押しながらエンコーダーを回すと微調整できます。
[Select]:セッションモードでは、[Select]キーを押したままクリップを押すと、クリップをローンチしないで選択できます。 この場合、ディスプレイにクリップ名も表示されます。 ノートモードでは、[Select]を押したままDrum Rackのパッドを押すと、パッドをトリガーしないでノートを選択できます。
35.17.0.1 Push 2でフットスイッチを使用する
Push 2 背面の2つのポートには、モメンタリフットスイッチを接続できます。 [Footswitch 1]はサステインペダルとして機能します。 [Footswitch 2]は手を使わずにPush 2 の録音機能をコントロールします。 フットスイッチを1回踏むと録音ボタンのオン/オフを切り替えます。これで、クリップの録音/オーバーダブと再生を切り替えられます。 フットスイッチを素早く2回踏むと、[New]ボタンを押した時と同じ動作になります。
なお、一部のフットスイッチは、これと 正反対 の挙動をします。たとえばペダルを 踏んでいない ときのみノートがサステインする場合です。 フットスイッチの極性は、フットスイッチを踏んだ状態でポートに接続すると修正できる場合が多いですが、極性反転スイッチを備えたフットスイッチを使用することをおすすめします。